A.Cohen(tp)所縁のレーベルAnzicから、
Joe Lovano や Golson 等々、若手ながら大物との共演も豊富、カナダを中心に 近年はNYに進出、
毎回 きっちり腕利きホーンを揃え 鉄壁のバンドで、あくまで演奏で勝負するスタイルが熱血ドラマーらしい Ernesto Cervini が、
フロントテナーに 本格派 Joel Frahm をワンホーンで起用、ピアノには カナダジャズでも評判の Adrean Farrugia と、
バビッシュに昂揚する濃厚テイスト王道サウンドが手応えたっぷり、現代ハードバップ系の見本のような 凛々しく、気概に溢れた痛快作。
冒頭 調子の良いテーマから、グッと力のあるボトムと共に ゴリッと筋肉質のトーンで溢れるようにアドリブを繰り出すテナーが抜群、
後半にかけて 更に濃厚に躍動する①に始まり、中盤のピアノなど出色。
一転 落ち着いた美しいメロディーが印象的なミディアムバラード、テナーの密度の高いアドリブは相変わらず、
逞しく、安定感のあるテナーが骨太に歌い、キリッと王道に冴えるドラムも快適。
ドラムを中心に跳躍力のあるボトムが力溢れ、ピアノを含めて一体感のある、ゴツゴツとバビッシュな演奏が痛快、
更には 後半のテナーが実に強力、ストレートで熱の入ったブローがスカッとスリリングな③、
スモーキーなテナーがゆったりと歌う、ホッとするようなバラード④、
小気味良い4ビートが次第にバビッシュな熱を帯びる、バンドとしての王道バランスも出色の⑤、
芯のある艶やかな高音が光る見事な歌いっぷり、トリオの良さも光るミディアムバラード⑥、
ガツンと4ビートで疾走、アドリブを駆使して吹きまくり、ドラム、そしてピアノもダイナミック、爽快ストレートな⑧、
心地良い、微妙にミステリアスで抒情的な立ち上がりから、印象的な哀愁のメロディーをソプラノがじっくりと歌う、曲の良さも上々の⑨と、
結束したバンドのフロントで ホーンが活きた、核心を突く 堂々とした演奏が粒揃い会心作。
Joel Frahm は、テナーを中心に ⑦⑨では 骨っぽいソプラノも吹いています。